【玉井清弘】知っておきたい古典～現代短歌！

食用菊　かきのもと

玉井清弘(たまいきよひろ)

1940年～ 　愛媛県生まれ。歌人。

國学院大学文学部卒。昭和50年代前半の新鋭歌人叢書のメンバーとして、『久露』で登場。内向派と呼ばれた一人である。初期から緊張感ある重厚な世界 をみせた。

歌集『風筝』（芸術選奨文部大臣新人賞）『清漣』（日本歌人クラブ賞）『六白』（山本健吉賞、短歌四季大賞）などがある。

玉井清弘　短歌

くろぐろと逆光のなかいそぎくる今日も英 雄になれざる群衆　『久露』

黙せるを知恵となしたるくやしさに掌ほど の井戸底ひかる

乳母車押しつつ時にぼうぜんと奈落へ押すに子はかえりみず　『風箏』

厠なるスリッパうるわしく整えり明治の男いでたる後に　『清漣』

玉井清弘　著書

• 歌集『久露』角川書店 1976 (新鋭歌人叢書)
• 歌集『風筝』雁書館 1986 (音叢書)
• 『鑑賞・現代短歌 8 上田三四二』本阿弥書店 1993
• 歌集『麴塵』雁書館 1993 (音叢書)
• 『歌集 玉井清弘』砂子屋書房 1995 (現代短歌文庫)
• 歌集『清漣』砂子屋書房 1998
• 歌集『六白』ながらみ書房 2001 (音叢書)
• 歌集『谷風』短歌研究社 2004 (音叢書)
• 『時計回りの遊行 歌人のゆく四国遍路』本阿弥書店 2007
• 歌集『天籟』短歌研究社 2007 (音叢書)
• 歌集『屋嶋』角川書店 2013 (音叢書)
• 歌集『谿泉』角川文化振興財団 2018 (音叢書)

参考: フリー百科事典より