【藤井 常世】『5選』 知っておきたい古典~現代短歌!

シャクナゲ (石楠花、石南花)赤

シャクナゲ (石楠花、石南花)赤

藤井 常世 (ふじい とこよ)

1940年~2013年 東京生まれ。歌人。

國學院大學文学部文学科卒業。國學院大學短歌研究会に所属し、香川進の歌誌『地中海』を経て、1972年、岡野弘彦の歌誌『人』創刊に参加。1994年、歌誌「笛」創刊。

若い時代、遂げられなかった愛を自問自答する歌が収められた第一歌集『紫苑幻野』 第二歌集『草のたてがみ』第三歌集『氷の貌』など。

藤井 常世 歌集

1976年 歌集『紫苑幻野』 短歌新聞社

1980年 歌集『草のたてがみ』 不識書院

1989年 歌集『氷の貌』 不識書院

1992年 歌集『繭の歳月』 砂子屋書房

1999年 歌集『九十九夜』 砂子屋書房

1999年 歌集『画布』 短歌新聞社

2002年『歌の明日へ』 柊書房

2004年 歌集『文月』 柊書房

2006年 歌集『夜半楽』  角川短歌叢書

2013年 歌集『歌集 鳥打帽子』 砂子屋書房

藤井 常世 短歌

血によりてれたるものよきよきゆゑ修羅のはじめの声あげむとす 『紫苑幻野』

よぢれつつのぼる心のかたちかと見るまに消えし一羽の雲雀

片がはに夕日を受けて輝ける樹が見ゆあたたかき魂が見ゆ 『草のたてがみ』

はつかなる笑みを湛ふる小面のうちら貼りつくの貌われは 『氷の貌』

この辻を曲がらば逢はむ逢ひたきはかの夢にわれを奪りし一人 『繭の歳月』

 

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