【睡蓮と未草の短歌】『14選』知っておきたい古典~現代短歌!

睡蓮(スイレン)と未草(ヒツジグサ)

睡蓮(スイレン)と未草(ヒツジグサ)

睡蓮(スイレン)と未草(ヒツジグサ)

睡蓮はスイレン科の多年性水生植物。 対寒性と熱帯性に分かれ5月中旬~10月にかけて開花します。睡蓮の葉は円形で、切れ込みがあり、艶があります。花は水面上に咲き、花托がなく、細長い花びらが特徴です。

日本に自生するヒツジグサは対寒性で7月~10月に白い花を咲かせます。葉は褐色で斑があります。

睡蓮はハスに似ていますが、違う仲間の植物です。睡蓮の葉が水面に浮かぶのに対し、ハスの葉は水面より上に伸びて咲きます。その他、睡蓮の葉は撥水性は無く、光沢があり、切れ込みが入ります。ハスの葉は光沢が無く、撥水性があり、切れ込みはありません。

睡蓮と未草の短歌

あくがれの色と見し間も束の間の淡々あはあはしかり睡蓮の花 土屋文明

この三朝あさなあさなをよそほひし睡蓮の花今朝はひらかず 土屋文明

睡蓮の広葉の上の日ざかりに蒼く太りし蕾はたてり 岡山たづ子

我にこの友らありて来り見つ尾瀬の池塘のひつじ草の花 小市巳世司

ひつじ草白きひつじのごとき花泥炭くさき水にしづまる 生方たつゑ

睡蓮の一花開くを告げながら母に飲食まゐらせむとす 馬場園枝

ひつじ草音立てて花閉ざしたり少し考えを変え立ちあがる 岡井隆

睡蓮の花ひらきたりしまらくのひとりごこちの器なしつつ 島田修二

睡蓮は三日涼しく水の面にそのしろたえの花を浮かべつ 石田比呂志

水紋のひろがる時に睡蓮の夕べ閉ぢたるつぼみ揺らるる 松田さえ子

睡蓮の円錐形の蕾浮く池にざぶざぶと鍬洗うふなり 石川不二子

睡蓮の葉はなまけものひつたりと水面に青き己れを伸べて 奥村晃作

ひつじぐさぽつぽつと咲いてきまぐれに時の束ねし三人家族 永田和宏

曇日のすずしき風に睡蓮の黄花ともしびの如く吹かるる 佐藤佐太郎

睡蓮(スイレン)の花

睡蓮(スイレン)の花

未草(ヒツジグサ)

未草(ヒツジグサ)

コメント