鈴木幸輔(すずきこうすけ) 知っておきたい古典~現代短歌!

藤の花

藤の花

鈴木幸輔 (すずきこうすけ)

1911年~1980年 秋田県生まれ。昭和期の歌人。 歌誌「長風」主宰。

1935年(昭10)北原白秋の「多磨」に創刊に参加とともに北原白秋に師事。その後、「新樹」「万歴」「コスモス」などを経て、1957年(昭32)に自ら「長風」を創刊。歌集に 『長風』『禽獣』などがあり、その歌風は白秋の影響を受けながら、世界への批評を挟み込ませようとしている。

歌集に「谿」「長風」「禽獣」「幻影」「みずうみ」、遺歌集「花酔」、歌論集「詞華万朶」がある。

 

鈴木幸輔 短歌

この日ごろ桜ゆたかに咲きをりて風吹くときに幹あざやけし 『長風』

組織さへ持たず貧しく沈黙のうちに守れる正しきも見よ

乱れやすきものと見れども蠟の火の焰が円く澄めるをりふし

朝の海凪ぎて少女の泳ぎゆく黄の帽子一つ太陽一つ 『禽獣』

 

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