【曼珠沙華(彼岸花)の短歌】『7選』知っておきたい古典~現代短歌!

彼岸花 赤

彼岸花 赤

曼珠沙華(彼岸花)

ヒガンバナ科ヒメノカリス属の半耐寒性球根植物。西インド諸島が原産で、熱帯や亜熱帯で観賞用に広く栽培されています。日本には中国から渡来。彼岸花は「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」とも言われ、サンスクリット語で天界に咲く花という意味です。カミソリバナ、シビトバナの異名を持ち、短歌作品においても、しばしば異世界の象徴と表現されます。

曼珠沙華(彼岸花)短歌

いたみもて世界の外に佇つわれと紅き逆睫毛の曼珠沙華 塚本邦雄

曼珠沙華叫びつつ咲く夕焼けの中に駆け入るひづめ持つわれは 小守有里

曼珠沙華そよげる央に喫泉を吸ひたるのちの唇濡れてあり 小島ゆかり

人の祈りのかく咲きにけむみ墓近き白彼岸花ふれがたく過ぐ 小野興二郎

夏ゆけばいつさい棄てよ忘れよといきなり花になる曼珠沙華 今野寿美

秋ここに塩山ありて死人花あかしくらしとさだめがたしも 小中英之

曼珠沙華むらがり咲けどかくり世にゆきてかへりこぬ父よ母よ 杜沢光一郎

彼岸花 白

 

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