【原 阿佐緒】『6選』知っておきたい古典~現代短歌!

スイセン

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原 阿佐緒 (はら あさお)

1888年~1969年 宮城県生まれ。 歌人。 本名、原 浅尾

16歳頃から短歌に関心を持つ。宮城県立高等女学校(現在の宮城県宮城第一高等学校)を中途退学し、上京して日本女子美術学校(現在の東京都立忍岡高等学校)で日本画を学ぶ。この頃、長男(千秋)出産。1909年(明40年)、新詩社に入って与謝野晶子に師事する。

1911年(明42年)新詩社に入り「スバル」等に作品を発表する。今井邦子、三ケ島葭子と共に将来を嘱望される。「スバル」終刊後「アララギ」に転じる。 1913年、傷心の歌を集めた処女歌集『涙痕』を出版。

20代で再婚し次男(保美)を生むが離婚。後に歌人で物理学者の石原純との恋愛が、石原に妻子があったため問題となる。

 

原 阿佐緒 著作

1913年 歌集『涙痕』 東雲堂

1916年 歌集『白木槿』 東雲堂書店

1928年 歌集『うす雲』 不二書房

1929年 『原阿佐緒抒情歌集』 平凡社

1978年 『原阿佐緒全歌集』(小野勝美編) 至芸出版社

1995年 歌集『死をみつめて』 短歌新聞社

1997年 原阿佐緒自伝『黒い絵具』  耕風社

原 阿佐緒 短歌

生きながら針に貫かれし蝶のごと悶へつつなほ飛ばむとぞする 『涙痕』

捨つといふすさまじきことするまへに毒を盛れかし君思ふ子に

ほとゝぎす血をはくてふはわがごとく心のはしの破れたるらむ

吾がために死なむと云ひし男らのみなながらへぬおもしろきかな

幼な子を背負ひて今朝は大雨の川の出水を見せに来にけり 『死をみつめて』

をみなにて家守ればかなし草鞋はき山境ひ見に吾は来しかも

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