世界でもトップクラスの長寿国である日本ですが、社会全体は若い世代が少ない超高齢化に入っているといわれます。
日本整形外科学会は要介護や寝たきり、またそのリスクの高い状態のことをロコモティブシンドローム(運動器症候群通称・ロコモ)と命名し予防を呼びかけています。
高齢者はもちろん、中高年の健康寿命の期間を延ばすことが、とても大切になっています。
日常生活を、元気で過ごせるように健康寿命を延ばす予防を紹介します。
ロコモの原因
立つ、歩くなどの動きを支える骨、関節、筋肉、靭帯、神経などを「運動器」といいます。
ロコモは運動器の衰えが原因です。
骨や筋肉の量は30~40代にピークを迎え、適切な負荷をかけていかないと衰えていきます。
加齢とともに筋力やバランス能力、移動機能の低下し転倒や骨折をしやすくなります。
骨粗鬆症や変形性関節症、腰や足に痛みやしびれが出る中間狭窄症などの疾患もロコモの原因になります。
要介護、要支援になった人の約25%が骨折や転倒、関節の疾患など運動器関連が原因といわれます。
ロコモは高齢者だけじゃない
高齢者の問題と受け止めがちですが運動不足や乱れた食生活をしている若い世代も注意が必要です。
痩せすぎは骨や筋肉を弱くし、太り過ぎは腰や膝に負担をかけ怪我をしやすくなります。
国内のロコモ数
将来、寝たきりや要介護につながるロコモに該当する人は、全国で約4600万人と推計されています。高齢者白書によると2018年の高齢化率は28%に達しています。
高齢化は今後ますます進んでいきます。
自己診断してみよう
下のチェックリストにある7項目で1項目でも当てはまればロコモの心配があります。
チェックしてみましょう。
1.⬜ 片足立ちで靴下が履けない
2.⬜ 家の中でつまずいたり滑ったりする
3.⬜ 階段を上がるのに手すりが必要
4.⬜ 家の中の、やや重い仕事が困難
5.⬜ 2kg 程度の買い物をして持ち帰るのが困難
6.⬜ 15分ぐらい続けて歩くことができない
7.⬜ 横断歩道を青信号で渡りきれない
参考:日本整形学会
予防と治療法
誰もがロコモになる可能性がありますが、進行を防ぐことは可能です。
【おすすめ】自宅で手軽にできる運動
バランス能力をつける片足立ち
下肢の筋力をつけるスクワット
ふくらはぎの筋力をつけるヒールレイズ
その他、下肢の柔軟性・バランス能力・筋力をつける体操などがあります。
食生活も大切
1日3回、バランスの良い食事を心がけましょう。
特に5大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル)をバランスよくってください。
和食だけにこだわらず、洋食、中華料理など変化をもたせたり、彩り豊かな食事を取るとよいです。
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