藤原 龍一郎 (ふじわら りゅういちろう)
1952年 福岡県生まれ。 歌人、俳人。
早稲田大学第一文学部文芸科卒業。大学在学中の1971年「短歌人」入会。「駄句駄句会」同人、俳号は「媚庵」。日本歌人クラブ会長。 ラジオ局のディレク ターでもある。
藤原 龍一郎 歌集
1989年 歌集『夢見る頃を過ぎても』 邑書林
1997年 歌集『嘆きの花園』 ジャテック出版
1998年 歌集『切断』 フーコー
2001年 歌集『東京式―99・10・1‐00・3・31』 北冬舎
2002年 歌集『花束で殴る』 柊書房
2004年 藤原龍一郎歌集 砂子屋書房
2006年 歌集『楽園』 角川書店
2009年 歌集『ジャダ』 短歌研究社
2012年 藤原龍一郎歌集・続 砂子屋書房
2020年 歌集 『202X』 六花書林
藤原 龍一郎 短歌
ああ夕陽 明日のジョーの明日さえすでにはるけき昨日とならば 『夢みる頃を過ぎても』
かすかなるクレオソートの匂いしてまた既視感のような日暮が 『東京哀傷歌』
寝室の闇に聞こえるはずもなき潮騒?シュプレヒコール?響める
セピアの闇に沈みて銀座四丁目いつしか尾張町と呼ばれよ
真夜中のタクシーに乗りまどろめば永遠無縁の学ぞ神学
ラジオ局がもし月光の牢獄ならディレクタ ーとはいかなる罰か
六月の雨はとりわけせつなきを粗大ゴミな るテレビも濡らし
「マッチ擦る…」その一行の鋭さに刺されて何を得し失いし 『嘆きの花園』
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