【陸奥の短歌】『11選』知っておきたい古典~現代短歌!

稲穂

稲穂

陸奥(みちのく)

みちのくとは道の奥をつめた言い方。それなら東海道、東山道、北陸道、山陽道、山陰道、南海道、西海道という昔からの7道の先に、それぞれ、みちのくがあってもよさそうだがない。 都から東へやがて北に向く方向にのみ「みちのく」がある。

陸奥 短歌

陸奥にありといふなるなとり河無き名とりて苦しかりけり 壬生忠岑

陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑにみだれむと思我ならなくに 源融

ゴオガンの自画像見ればみちのくに山蚕殺ししその日おもほゆ 斉藤茂吉

星空の中より降らむみちのくの時雨のあめは寂しきろかも 斎藤茂吉

をちこちの谷より出でて合ふ水の光寂しきみちのくに来し 島木赤彦

みちのくの雪見に行くと燃え上がるこころ消しつつ銭つくるわ 若山牧水

みちのくに深く入るにも月山の朧朧と雪の降る道 河野愛子

月山は霧におぼれてゐたるのみみちのくの声の男の背も見えぬ 馬場あきこ

春の日のはるかみちのく風の森風の又三郎祀りてありぬ 山中千恵子

いにしえゆ柔らげがたきみちのくにわが得しいのち遂げざらめやも 玉城徹

みちのくの夜空は垂れて電柱に身をすりつける黒猫ひとつ 岡部圭一郎

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