大滝和子(おおたきかずこ)
【出生と学歴】
1958年11月1日、神奈川県藤沢市に生まれる。本名は矢口和子。
教育は早稲田大学第一文学部日本文学科を卒業。
【歌人としての歩み】
1983年、未来短歌会に入会し、著名な歌人・岡井隆に師事。これが歌人としての本格的な活動の始まりとなりました。
【主な受賞歴】
・1992年:「白球の叙事詩(エピック)」で第35回短歌研究新人賞を受賞
・1995年:第一歌集『銀河を産んだように』で第39回現代歌人協会賞を受賞
・2001年:第二歌集『人類のヴァイオリン』で第11回河野愛子賞を受賞
【主な著作】
- 第一歌集『銀河を産んだように』(1994年)
- 第二歌集『人類のヴァイオリン』(2000年)
【歌風の特徴】
現代的な感性と伝統的な短歌の技法を融合させた独自の表現スタイルを確立。特に日常の中に潜む特別な瞬間を捉える眼差しと、それを表現する言葉の選択に優れています。
【活動の意義】
現代短歌における重要な歌人の一人として、伝統を守りながらも新しい表現の可能性を追求し続けています。その姿勢は、現代の短歌界に大きな影響を与えています。
大滝和子 短歌
サンダルの青踏みしめて立つわたし銀河を産んだように涼しい 『銀河を産んだように』
被害者と加害者のあいだ往き来するブランコ乗りの少年ひとり
ゆるやかに水平線へ触れむとす副葬品のごとき日輪
家々に釘の芽しずみ神御衣のごとくひろがる桜花かな (歌集未収録)
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