中野信子さんの『感情に振り回されないレッスン』を手に取った理由は、日々の生活や仕事で感じるストレスや不安にどう向き合えばよいか知りたかったからです。本書から心の安定を保つための知識や、感情に左右されずに人生の選択をするためのヒントを得ることができました。
ものごとがうまくいかず、もんもんとした状態
誰しも人生で思うようにいかない時期があります。仕事や家庭、人間関係などで感情が乱れ、不安や焦りから「もんもん」とした状態になることは珍しくありません。中野信子さんは、こうした状況で大切なのは「自分の感情を客観的に理解し、コントロールする力」だと説いています。
特に長時間通勤によるストレスは、脳科学的にもネガティブな感情を増幅させる要因として知られており、精神的な健康を損ねるリスクがあります。こうした環境下では冷静な判断力が低下し、家庭生活にも悪影響を及ぼす可能性があります。
本から得た気づき
1. 感情は自然な反応だがコントロールできるもの
人間の脳は感情に強く左右される仕組みである一方、その感情を制御する「前頭前皮質」の働きによって冷静な判断が可能になると説明します。
私自身も、息子が再就職先を決める際、給料だけでなく通勤時間という生活全体への影響を考えるようアドバイスしました。この判断も感情的な焦りではなく冷静な思考によるものです。
2. 「味方=メンター」がいることで心強さが増す
自分一人だけで問題を抱え込むことは精神衛生上良くありません。信頼できるメンターや相談相手がいることで、自分の感情を整理し冷静な判断につながります。
私の場合、本がメンター役となって助けられました。周囲に理解者がおらず孤独だった時、本から多くの示唆を得て助けられました。
3. 決断後は自信を持ち柔軟に修正すること
「決断とは固定されたものではなく、状況に応じて修正可能なプロセス」と述べています。一度決めたことでも、その後の状況変化や新しい情報によって見直すことはむしろ賢明です。
私自身も世間一般とは異なる選択をして批判された経験があります。しかし、それらは失敗ではなく「たまたまうまくいかなかった実験」と捉え直すことで前向きになれました。
これからの行動(TODO)
- 脳科学的視点から感情コントロール力を高める
瞑想や適度な運動など前頭前皮質を活性化させる習慣づくりに取り組みます。 - メンターや相談相手との関係構築
孤独にならず、自分の気持ちや悩みを共有できる相手を増やしていきます。 - 決断後も柔軟性を持つ
一度決めた道でも状況次第で修正可能と心得、「失敗」を恐れず挑戦し続けます。
まとめ
『感情に振り回されないレッスン』から得た最大の学びは、「自分の感情と上手につきあいながら冷静な判断力を養うこと」の重要性でした。日々変わる環境や人間関係の中で揺れる心も、この知識と実践によって安定させられると感じています。同じような悩みや興味がある方にはぜひおすすめしたい一冊です。
◆参照元一覧◆
- 中野信子『感情に振り回されないレッスン』(講談社)2020年刊
- 厚生労働省「労働安全衛生調査」2019年 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177185.html
- スタンフォード大学キャロル・ドゥエック教授研究 https://www.apa.org/education/k12/growth-mindset


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