【松平修文】『8選』知っておきたい古典~現代短歌!

ペチュニア 桜ふたえ

ペチュニア(衝羽根朝顔) 桜ふたえ

松平修文(まつだいら しゅうぶん)

1945年、北海道北見市に生まれ。本名おさふみ。日本の画家、美術評論家、歌人。

妻は歌人の王紅花。

札幌西高等学校を経て東京藝術大学美術学部及び同大美術研究科大学院卒業。美術史家、画家として活動し現在にいたる。歌人、大野誠夫に師事し、大野の主宰する「作風」を編集。1984年、大野の死により「作風」を退会。以後無所属。1983年、青梅市立美術館の開設準備を依頼され、開館後も同館に勤務。

2017年11月23日死去。

松平修文 歌集

1979年 歌集『水村』 雁書館

1983年 歌集『原始の響き』 雁書館

1995年 歌集『夢死』 雁書館

2007年 歌集『のや』 砂子屋書房

2011年 選集『松平修文歌集』 砂子屋書房〈現代短歌文庫〉

2017年 歌集『トゥオネラ』 ながらみ書房

松平修文 短歌

ロマンチックな庭だね、黒い草花が取囲む池に虹が懸かり、きみの弟が溺れてゐるね 『夢死』

少女らに売りつけられし雛菊の花をにぎりて焦がすてのひら 『水村』

花を彫りしグラスに水を充たすとき死のみ明るき未来と思ふ 『水村』

水につばき椿にみづのうすあかり死にたくあらばかかるゆふぐれ

少女らに雨の水門閉ざされてかさ増すみづに菖蒲あやめ溺るる

うすぐらくなりたる波のうへを来し小禽は桃の花をくはへをり

水草の花挿せば沼となる甕をゆふぐれのまちがどで買はされ

裸少女の背をカンバスにその子にはペチュニアの花群はなむらこの子にはコスモスの花群を描く

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