故郷(古里、郷里)
古跡、旧都の意味もあるが、一般的には生育した家や土地、またはかつて住んでいた土地を思い浮かべる。
詩歌においても主要なテーマとして出てくる。
故郷(古里、郷里) 短歌
ひとはいさ心もしらずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける 紀貫之
くれなゐの梅ちるなべに故郷につくしつみにし春し思ほゆ 正岡子規
母恋しかかる夕べのふるさとの桜咲くらむ山の姿よ 若山牧水
ふるさとの訛なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聴きにゆく 石川啄木
ふるさとの山に向ひて/言ふことなし/ふるさとの山はありがたきかな 石川啄木
のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり 斎藤茂吉
村境の春や錆びたる捨て車輪ふるさとまとめて花いちもんめ 寺山修司
ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし 寺山修司
青色の国をおもえばふるさとの湖にただよう黒き雨傘 大島史洋
コメント