佐伯 裕子(さえき ゆうこ)
1947年~ 東京生まれ。 歌人。歌誌「未来」選者。歌人の近藤芳美に師事。
A級戦犯の土肥原賢二を祖父に持つ。家族の記憶を探りながら、自らの感受性で心の深淵を歌い、戦後に生きる自己の意味を問うた作品で知られる。
歌集に『春の旋律』『未完の手紙』『あした、また』 エッセイ集に『影たちの棲む国』、評論集 に『斎藤史の歌』など。
あかがねの蒙古のラッパを吹き鳴らしわれはアジアの男好めり『春の旋律』
祖父の処刑のあした酔いしれて柘榴のごとく父はありたり『未完の手紙』
「母さん」と庭に呼ばれぬ青葉濃き頃はわたしも呼びたきものを 『あした、また』
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