加藤克巳(かとうかつみ)
1915~ 2010年 歌人。京都府出身。
1934年、新芸術派短歌運動に参加、「短歌精神」 を創刊。1937年にモダニズム短歌の第一歌集 『螺旋階段』を刊行。
1938年から7年間の軍隊生活を経て、1948年に常見千香夫・大野誠夫らと「鶏苑」を創刊。
1953年には第二歌集『エスプリの花』を刊行。
青いペンキはあをい太陽を反射すから犬の耳朶が石に躓く 『螺旋階段』
壁、壁、壁しづけさまさりおさへられおさへられつつつかれてゐるも
びつしよりとこころぬらして庭にたつわれの真上の三角の月
杜ふかく紅の茸をふみつぶし気狂ひにならうとねてもみるなり
石一つ叡知のごとくだまりたる雨のまつただ中にああ光るのみ 『エスプリの花』
エゴイズムの極致のごとくアマリリス沈黙の窓にたそがれをまつ 『宇宙塵』
ガーデンローズ:(バラの品種数は数千を超え、日本はバラの自生地として世界的に知られており、品種改良に使用された原種のうち3種類(ノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシ)は日本原産である。)
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