【茅野 雅子】『5選』 知っておきたい古典~現代短歌!

梅の花

梅の花

茅野 雅子 (ちの まさこ)

1880年~1946年 大阪府出身。歌人。旧姓、増田雅子。夫はドイツ文学者・詩人の茅野蕭々。

相愛高等女学校中途退学。1900年、与謝野鉄幹が主宰する「新詩社」に加入。白梅と号した。日本女子大学国文科卒業。1905年、与謝野晶子、山川登美子と3人で歌集「恋衣」を刊行。明星派3才媛として名を広めた。与謝野晶子が「しら萩」、山川登美子が「しら百合」と呼ばれ、茅野雅子は「しら梅の君」という愛称で呼ばれた。「明星」廃刊の後、北原白秋、吉井勇、石川啄木らと「スバル」に参加。短歌の他、随筆等を発表するなど意欲的に活動した。

茅野 雅子 歌集

1905年 歌集「恋衣」(与謝野晶子、山川登美子と共著)

1917年 歌集「金沙集」

茅野 雅子 短歌

このゆふべ色なき花にまたも泣くえにしつたなき春のわすれ子 『恋衣』

しら梅のきぬにかをると見しまでよ君とは云はじ春の夜の夢

なにとなきとなりの垣根の草の名も知らばやゆかし春雨の宿

玩具屋のごむ人形の青き眼も悲しみて見ゆ雪ちる夕 『金沙集』

わが産める少女の髪に薔薇さす手の衰をはかなみにけり

 

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