柿は医者いらず
柿は東アジア特産で原産地は中国です。外国でもKAKIと呼ばれています。日本では北海道除いて広く栽培されています。
柿には甘柿と渋柿があり、甘柿は日本で渋柿は中国で改良されたものです。
甘柿に比べて渋柿の方が原始的なため適応力が強く、青森以南の広い地域で分布しています。
甘柿は山形、宮城以南で関東から近畿、瀬戸内海付近が好適地です。
これより南でも北でも渋みが出てきます。(気温の低いところでは甘柿でも渋が完全に抜けず、また九州など高温の地方も品質が落ちるとされています。
日本での栽培は紀元570年頃ですが、これは渋柿で、甘柿は室町初期に始まりました。江戸時代になると両方合わせて200品種が記録されています。現在では70種位です。
甘柿は『富有』『次郎』などが有名ですが、日本で品質改良で生まれたものです。中国、朝鮮ではあまりないといわれています。ブラジルも生産量が多いですが、移住した日系人の手で栽培されています。
柿の実にはビタミンCやAをはじめ、栄養素が多く『医者いらず』ともいわれました。
二日酔い、悪酔いに効く
タンニン物質など自律神経の中の交感神経を抑制し、副交感神経を活発にする作用があります。お酒による交感神経の興奮を抑え、柿に含まれる多量の糖が、飲酒によって栄養分の少なくなった血液中にカロリーを補給します。
酒の飲み過ぎ、二日酔いには、なるべく甘く熟したものが効果的です。干し柿を代用したり、樽柿のトロトロになったものを食べても効果があります。
やけどに
柿の渋の成分はタンニン、シブオール、アセチルコリンなどで、やけどには渋柿を患部に塗ります。柿渋の消炎作用が有効なのだと思われます。
その他、しもやけ、ひびなどにも使われます。
他に高血圧にも用いられるのを始め、ヘタがしゃっくり、夜尿症に用いられるなど民間療法での用途の広い植物です。
柿渋の作り方
未熟の渋柿を取り、ヘタを除いてつぶしたものを水に入れ、しばらくしてから布袋なのでしぼる。
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