【逢う、会うの短歌】『12選』 知っておきたい古典~現代短歌!

マーガレット 白

マーガレット 白

逢う(会う)について

「会う」と「逢う」は、対面する相手が人のときに使う言葉です。「会う」は相手の人数が1人でも複数名であっても「会う」を使うことができます。「逢う」は、親しい又は親密な一人の相手に使うことが多いです。

辞典によると、

『会う』は、計画の元、又は偶然に、ある人物(複数でも可)と対面すること。

『逢う』は、計画の元、又は偶然に、大切な1人の人物と対面すること。

が定義のようです。

逢う(会う)の短歌

不逢恋逢恋 逢 不逢恋あはぬこひあふこひあふてあはぬこひゆめゆめわれをゆめな忘れそ  紀野恵

いつ帰る/いつ いつ逢ふ/いつ別る/いつく われを /いつ忘るるや   小池純代

甦りたる一語に開きみる手紙きみの裡なるわれに逢はむと  今野寿美

この辻を曲がらば逢はむ逢ひたきはかの夢にわれを奪りし一人  藤井常世

塩田に塩しづみゐるまひるま結晶の犇たるかなしみに逢ふ  葛原妙子

ふゆくさのこのかずかずにかぞへつつうたびときみにあひがたきかな     山中智恵子

逢はぬときなしたることを告げよといふ淡々として日々はすぎしを  正古誠子

あわただしく逢ふ日逢はぬ日すぎゆきて雁来紅のあけにおどろく  川田順

行きて逢ふ人はなけれど安曇野の菜の花畑ひとり恋ふなる  松坂弘

死ににける人との逢ひはただ一度早朝野球の投手対打者  山田富士郎

美しき誤算のひとつわれのみが昂ぶりて逢い重ねしことも  岸上大作

胸びれのはつか重たき秋の日や橋の上にて逢はな おとうと  水原紫苑

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