【林檎の短歌】『10選』知っておきたい古典~現代短歌!

林檎

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見るだけでも楽しめる林檎。和林檎、西洋林檎など、世界中では数千から1万以上の品種があるとされている。日本の農林水産省に登録されている品種は177種。うち品種登録が維持されているものは85種。日本でも数多くの品種が生み出されている。

日本に本格的に導入されたのは明治時代。歌の題としては比較的新しい部類に入る。

林檎の短歌

林檎林檎さびしき人の住む部屋にやるせなげにも置かれし林檎  若山牧水

君かえす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ  北原白秋

めぐりあえず林檎三つを求むれば果実の目方はかられたりき  前登志夫

少年のまだ肉のらぬ腕すがしく青きりんごを高きよりもぎぬ  斉藤史 

青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり  河野裕子

おほよその君の範囲を知りしこと安しとも寂しとも冬林檎むく  河野裕子 

りんごの花のゆふべは霞むほの明かりたどりて何に逢はむとはする  斉藤史

散り敷けるりんごの花うす汚れいたいたしかる世よとおもひつつ  斉藤史

くれなゐの林檎がひとつをりにふれて畳のうへにあるが清しも  斎藤茂吉

青林檎ひとつつくゑにありながら夕陽ののちはつきかげのさす  坂野信彦

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