基本的な薬草の採集方法
薬草の採集の時期にはそれぞれに採集に適した時期があります。やみくもに採ってきていいものではないので、一般的な原則を述べることにします。ガーデニングにも通じるかとおもいます。
採集の時期
1.葉を用いるものは開花期に採集します。
2.根を用いるものは地上部が枯れる11月から翌年2月の頃まで、また積雪の多い地方では雪の降り出す前に採集します。
3.枝を用いるものは、葉が落ちた直後に採取します。
4.木皮を用いるものは5~6月頃に採集します。この時期が木皮が剥がれやすいです。
5.花を用いるものは開花寸前に採取します。
6.実を用いるものは採集時期が難しく、十分に実れば、さやから弾け落ちてしまうこともあり、また簡単に乾かないものもあります。少し未熟のうちに採集し早く干しあげるのが良いです。
採集用具
決まった道具がなければならないわけではありません。
手元にある道具が使えればそれで良いのです。新しく揃える場合は次のようなものが便利です。
1.小型スコップ
2.枝切り鋏
3.小型の鎌
4.ビニール袋
5.ナップザック
服装やその他の持ち物
1.帽子は、つばが広いのものが良い。
2.服は長袖、長袖ズボン
3.靴は登山靴より半長ゴム靴の方がよい。
4.軍手
5.タオルなどは3、4枚用意する。
6.虫刺されの薬
7.雨合羽
薬草の調製
採取した薬草はなるべく早く干しあげるのが大切です。
薬草の調整は次のような原則で行います。
1、全草のまま乾燥させる場合は、小さな束にし、根元を紐で縛って振り分け、軒下の竿などにかけます。
2.生のうちに包丁で細かく刻み大皿などに薄く広げ、1日、日光で干し、後はカラカラに乾くまで陰干しにする方法もあります。
3根は水洗いして泥を落とし、包丁で薄く輪切りにし、皿などに広げ乾くまで日光干しにします。
4.花は全て陰干しにします。
5.果実は全て日光干しにします。
6.枝は生のうちにハサミなので細かく切り、日光干しにします。
薬草の保存
薬草の保存のためには湿気を防ぐことが何よりも大事です。湿気を帯びるとカビが生えたり虫がついたりして薬草の効果が下がってしまうのです。そこで次のような点に気を付けます。
1.高いとこから吊るすか高いところにある棚に置きます。涼しく風通しの良い場所が良いわけです。
2.紙袋にきっちり詰め込みます。ビニール袋はかえってカビが生えやすく良くありません。
3頻繁に用いるものは茶筒などに入れておくと便利です。
もし虫がついてしまったらすぐ処理しないと広がってしまいます。薬品を使うこともありますが冷蔵庫のフリーザーに入れると、1日で虫は死んでしまいます。
ハッカ、シソのように香りを大切にするものはポリエチレンの袋に入れ冷蔵庫のフリーザーに入れておくのが良いでしょう。
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