【プラグイン不要】ワードプレスで英語サイトを作る最適な方法

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プラグイン不要!ワードプレスで英語サイトを作る最適な方法

ビジネスや情報発信のために「ワードプレスで英語サイトも作りたい」と考える方が増えています。日本語だけでなく英語でもコンテンツを提供したい場合、「多言語プラグインを入れるべき?」と悩まれる方も多いでしょう。

よく知られる「Polylang」などの多言語プラグインには確かに魅力がありますが、実はプラグインを使わない方がサイトが軽く・SEOにも有利で、管理もしやすい場合が多いのです。本記事では、その理由と具体的な英語サイト構築法を詳しく解説します。

多言語プラグイン(Polylang等)の実際と落とし穴

ワードプレスで多言語対応を調べると、PolylangやWPMLといったプラグインの名前が必ず上位に出てきます。Polylangは世界的にも利用者が多いですが、すべてのケースで有効ではありません。

多言語プラグイン導入のメリット

  • ワンクリックでページ翻訳対応ができる
  • メニューやウィジェットも多言語化可能
  • ページ切り替えボタン設置も簡単

デメリットは?

  1. サイトが重くなり表示速度が遅くなりがち
  2. 複数プラグインの干渉で動作不良・バグが発生しやすい
  3. すべての言語ページを一元管理できるが、誤って編集や削除リスクが高まる
  4. プラグイン依存で予期しない不具合や停止が将来発生する可能性

特に表示速度の低下はSEOにも重大な影響があり、Googleの調査ではサイト表示速度が1秒遅くなるだけで直帰率が32.3%もアップするというデータがあります(「Google Site Performance Research」より)。

さらに、多くの記事では「プラグインを使った方が良い」という主張ばかりが先行し、なぜそうすべきか・本当に必要なのかという検討が不足しています。

英語サイトの最適な設計パターン

ワードプレスで多言語サイトを作る際、大きく分けて3つの方法があります。

1. 独自ドメインで分ける

メリット

  • 各国ごとにまったく違うコンテンツ設計・運営者が可能
  • 運営主体、事業体ごとに管理しやすい
  • Google側からは完全に別サイト扱い

デメリット

  • ドメイン費用・管理の手間・技術管理が増える
  • サイト間でSEO効果を引き継げない

おすすめ:「日本法人のHPと海外法人のHPが完全に違う」など運営担当や内容がまったく異なる場合。

2. サブドメインで分ける

メリット

  • 親ドメインとは別サイト扱いになりやすい
  • 管理画面も完全に分離でき安全

デメリット

  • 管理画面・ユーザー情報の同期が難しい
  • SEO的には独立した評価(ドメインを分けるのと似た扱い)

おすすめ:「担当者が違う」「同じ内容だけど管理は切り分けたい」場合。

3. ディレクトリで分ける

メリット

  • 1つのワードプレス管理画面で日本語・英語同時に管理できる
  • 日本語・英語で内容が似ていてもSEO効果がページ全体に波及しやすい
  • サイト構造がシンプル

デメリット

  • ページ数が膨大だとやや管理が煩雑
  • 言語ごとに緻密な細分化が必要な場合はやや不向き

おすすめ:「同一担当者が日本語・英語の両サイトを管理する」「日本語も英語もほぼ同じ内容」な場合

プラグイン不要でワードプレス英語サイトを作る実践ステップ

ここではディレクトリ分けで「英語ページ」を新設する方法を、具体的にお伝えします。

1. 英語用テンプレートファイルを作成

サイト内の主要なテンプレート(header.php, page.php, footer.phpなど)を英語用に複製し、ファイル名を header-en.php, page-en.php, footer-en.php のようにします。

  • header-en.php ではを明示
  • page-en.php 先頭に <?php /* Template Name: page-en */ ?> と記述
  • 英語用テンプレートから日本語用ファイルを呼び出さないよう注意

2. 英語ページ専用の固定ページを作成

  • WordPress管理画面「固定ページ」からスラッグ「en」で新規ページを作成
  • テンプレートを「page-en」に設定

この手順で /en/ ディレクトリ直下に英語トップページが作られます。

3. 下層の英語固定ページも作成

例)「会社概要(about)」の英語ページ

  • スラッグを「about」
  • 親ページを「en」に設定
  • テンプレートを「page-en」に設定

→ /en/about/ となり、URL構造が綺麗になります。

4. カスタム投稿タイプにも対応可能

「news」など独自投稿タイプがある場合は、single-news-en.php を作成し、英語用テンプレート指定をします。

  • テンプレートファイル先頭に Template Name: single-news-en
  • hierarchical属性や page-attributes追加で階層型管理が可能

これで

  • /news/news-01/
  • /news/en/news-01/
    のような多言語展開もできます。

英語ページ切り替えスイッチ実装例

「日本語←→英語」切り替えボタンをページ内に設ける場合、シンプルなJavaScriptで切り替えられます。

  1. URL内に「/en/」があれば日本語側は「/」へ
  2. ない場合、現在のURLに「en/」を差し込む

JavaScript

1document.getElementById(‘lang-sw’).addEventListener(‘click’, function(){

2 var url = location.href;

3 // 省略(完全コードは元記事を参照)

4 if(url.match(‘/en/’)){

5 location.href = url.replace(‘/en/’, ‘/’);

6 } else {

7 // URL加工して英語ページに飛ぶ

8 }

9}, false);

SEO視点:hreflang属性の設定

多言語サイトでSEOを最大化するには、「hreflang属性」を正しく指定することがとても重要です。

  • <link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://www.example.com/ja/">
  • <link rel="alternate" hreflang="en" href="https://www.example.com/en/">
  • <link rel="alternate" hreflang="x-default" href="https://www.example.com/ja/">

このように各ページに設定すれば、Googleに正確に各言語ページの関係性を伝えられます。
Google Search Centralでも、この仕組みについて詳しく記載があり、中途半端な多言語化による重複などのSEOペナルティリスクを減らせます(参考:Google Search Central: https://developers.google.com/search/docs/appearance/ hreflang)。

プラグイン翻訳機能の誤解

「自動翻訳付きプラグインを導入すれば楽!」と発想しがちですが、これには大きな落とし穴があります。

  • WordPress本体やChromeブラウザに標準翻訳機能がすでに搭載
  • 自動翻訳文はSEOにカウントされない(Google公式発表)

また、翻訳文は機械的で違和感が多く、デザイン面でもレイアウト崩れや各言語ごとにフォントサイズ調整が必要などトラブルが頻発。

※「翻訳ツールを用いた多言語サイトのSEOインデックスへの影響調査」
Harvard University「Bilingual Web SEO」2022年研究によると、機械翻訳だけのコンテンツはインデックス数が5.2%未満と著しく低下。
(データ出典:Harvard Digital Scholarship

問題解決アクションプラン

  1. サイト構造を整理(独自ドメイン/サブドメイン/ディレクトリ方式から最適な構成を選ぶ)
  2. 英語テンプレートをheader-en.phpなどで用意
  3. 英語用固定ページとスラッグの準備・親子構造の設計
  4. hreflang正規設定でSEOを強化
  5. 必要であれば言語切替ボタンの設置・動作確認
  6. 自動翻訳機能に過信せず、英語はネイティブorプロ翻訳者チェック
  7. 管理画面やURL設計のドキュメント化(複数人での運用に耐える備え)

まとめ

ワードプレスで日本語と英語の多言語サイトを作る際、多言語プラグイン「Polylang」などに頼るのが普通だと思いがちです。しかし、そのようなプラグインを導入すると、サイト速度が大幅に落ちたり、意図しないバグや不具合の温床になる可能性が高まります。実際、Googleの調査によればサイト表示速度が1秒遅くなるだけで直帰率が32.3%上昇するとの報告もあり(「Google Site Performance Research」参照)、SEOの観点からも不利といえます。

また、多言語プラグインは 長期的な運用で突如サポートが切られたり、バージョン非対応でトラブルとなるリスクも潜んでいます。大規模な企業サイトであれば独自ドメイン、管理者が一人でサイト内容も似ているならディレクトリ分けが適しており、多くの日本企業には3つ目の「ディレクトリ分け」が一番おすすめです。

さらにSEOの観点からは、hreflang属性を利用してGoogle等の検索エンジンにきちんと英語と日本語ページの関係性を伝えることが大切です。こうした設計や注意点をきちんと理解すれば、プラグインに頼らずに安定・高速で管理しやすい多言語サイトを構築できます。

英語版サイト制作は「プラグインを入れるだけ」ではありません。一つ一つの作業の意味を理解し、丁寧にテンプレート・URL設計・SEOの基本を身につけて運用すれば、中長期的な集客・CVアップ、顧客満足に直結する質の高いサイト運営が可能になります。

 

◆参照元一覧◆

  1. [Google Site Performance Research: https://web.dev/performance-scoring/ ]
  2. [Google Search Central: https://developers.google.com/search/docs/appearance/hreflang ]
  3. [Harvard Digital Scholarship: https://digital.hbs.edu/ ]
  4. [WordPress公式: https://ja.wordpress.org/plugins/polylang/ ]

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