イカリソウとは
イカリソウは、主に平地から亜高山帯の落葉広葉樹の森林で見られるメギ科の多年草で、花の形が錨に似ているため、そう名付けられたと考えられます。葉も二回三出複葉の独自の美しさがあります。漢名は淫羊藿といいます。
江戸時代の医者、寺島良安が1713年に記した『和漢三才図会』に淫羊藿の由来につい「嘗て遍羊あり、一日百遍合う、蓋しこの藿を食う故に名づく」述べています。
中国から伝わる話
昔、中国にある老人がいて羊を多く飼っていました。その中の一頭の雄羊が1日100頭の雌羊と交尾して少しも衰えませんでした。不思議に思った老人が気をつけて見てみると、この雄羊がある草を食べているのに気づきました。そして老人が試しにこの草を煎じて飲んだところ、体に精力が漲り若返ったということです。
この淫羊藿は、中国原産のイカリソウの類似種ホザキイカリソウのことです。イカリソウにも同じ効果があると考えられています。薬用にするのは葉で、強壮の他に健忘症、神経衰弱、手足の痙攣などに用いられます。
このエキスは市販の強壮薬や栄養ドリンクにも配合されています。
民間療法として
乾燥したイカリソウの葉8~20gほどを1日量として、水540㏄で弱火で煎じ、1日3回服用します。続けて飲むとよいです。
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