多くの人が抱える「続けられない」という悩みを解決する素晴らしい本を紹介します。「継続する技術: 200万人の「挫折」と「成功」のデータからわかった」(戸田大介著)は、習慣化に悩む全ての人に希望をもたらす一冊です。
はじめに
みなさん、こんにちは!今日は多くの人が抱える「続けられない」という悩みを解決する素晴らしい本を紹介します。「継続する技術: 200万人の「挫折」と「成功」のデータからわかった」(戸田大介著)は、習慣化に悩む全ての人に希望をもたらす一冊です。
「また三日坊主になってしまった…」
「今度こそ続けたいのに…」
「どうして私だけ続かないんだろう?」
そんな悩みを抱えているあなたに朗報です!実は、続けられないのはあなただけではありません。データによると、新しい習慣を始めた人の半分は1日で挫折し、1週間で80%、2週間では90%の人が諦めてしまうのです。
本の概要
著者の戸田大介さんは、習慣化アプリ「継続する技術」などを開発するbondavi株式会社の代表です。彼自身も「筋金入りの三日坊主」だったそうです。自分自身の弱さを知っているからこそ、多くの人の「続けられない」悩みに共感し、解決策を見つけるために研究を重ねてきました。
本書は約230ページですが、1ページあたりの文字数が少なく、イラスト付きでとても読みやすい構成になっています。読書が苦手な人でも無理なく読めるでしょう。
また、単なる理論の説明だけでなく、「高橋くん」という三日坊主の主人公が少しずつ成長していく物語形式で書かれているため、感情移入しやすく、「自分もできるかも!」と思わせてくれる工夫がされています。
継続するための3つの原則
戸田さんは、200万人以上のユーザーデータを分析した結果、継続するために重要な3つの原則を発見しました。これらの原則を守った人は、筋トレや勉強などの「30日間継続成功率」がなんと8.23倍も高くなるそうです!
原則1:すごく目標を下げる
「今日から毎日1時間勉強する!」「毎朝5kmランニングする!」など、意気込みだけで高い目標を設定していませんか?残念ながら、そのような高い目標は続きません。
「5分でできる目標にすると、成功率は3.13倍」になるそうです。例えば、「1時間勉強する」ではなく「5分だけ問題を解く」、「5kmランニング」ではなく「家の周りを1周歩く」というように、とにかく小さな目標に設定することが大切です。
重要なのは、「準備時間も含めて5分」という点です。例えば、筋トレなら着替えの時間も含めて5分以内で終わる内容にします。これなら「忙しくて時間がない」という言い訳ができなくなりますね。
また、「目標を下げる」作戦は、最初に実施すればずっと効果が続くそうです。最初のハードルを低くすることで、「まずはやってみよう」という気持ちになりやすくなります。
原則2:動けるときに思い出す
「やろうと思っていたのに忘れていた…」という経験はありませんか?いくら小さな目標でも、思い出さなければ行動できません。
「適切なリマインダーを使うと、成功率は4.47倍」になるそうです。リマインダーとは、行動を思い出すためのきっかけのことです。
効果的なリマインダーの方法としては:
- 既存の習慣に紐づける:例えば「歯磨きをした後に腕立て伏せを5回する」など、すでに習慣化されている行動の直後に新しい行動を追加する方法です。
- 環境にヒントを置く:例えば勉強したい場合は、テーブルの上に教科書を開いておく。運動したい場合は、目につく場所にシューズを置いておくなど。
- スマホのアラームやアプリを活用する:時間指定のリマインダーも効果的です。ただし、通知が来たときに「あとでやろう」と先延ばしにしないことが大切です。
原則3:例外を設けない
「今日は忙しいからやらなくてもいいや」「週末にまとめてやればいいや」という例外を一度でも作ってしまうと、その後の継続が難しくなります。
「1日でもサボると、それを境に二度と行動しなくなる人は69.1%」にも上るそうです。つまり、一度例外を作ると、約7割の人が習慣化に失敗してしまうのです。
では、忙しい日や体調が悪い日はどうすればいいのでしょうか?そんなときは「最低限の行動」を決めておくことが大切です。例えば:
- 普段は5分の筋トレをしているなら、忙しい日は30秒だけでも何かの運動をする
- 毎日10ページ読書する予定なら、忙しい日は1ページだけでも読む
- 勉強は1問だけでも解く
このように、「何もしない日」を作らないことが継続の秘訣です。たとえ内容が少なくても、「今日もやった」という実績を積み重ねることで、習慣化が進みます。
継続するための具体的な方法
第3の選択肢を見つける
多くの人は「完璧にやるか、全くやらないか」の二択で考えがちです。しかし、継続するためには「第3の選択肢」を持つことが大切です。
例えば、「1時間勉強する」という目標がある場合:
- 第1の選択肢:1時間勉強する(理想だが忙しい日は難しい)
- 第2の選択肢:全くやらない(最も簡単だが目標達成につながらない)
- 第3の選択肢:5分だけでも勉強する(どんな日でも実行可能)
この「第3の選択肢」を持つことで、「今日は忙しいからやめておこう」という誘惑に負けずに済みます。
小さな成功体験を積み重ねる
本書では「高橋くん」という三日坊主の主人公が、小さな成功を積み重ねていく物語が描かれています。この物語を通じて、読者は「自分もできるかも」と前向きな気持ちになれるのです。
実際、小さな目標を達成し続けることで、自己効力感(自分はできるという感覚)が高まり、より大きな目標にも挑戦できるようになります。最初は「5分だけ勉強する」という小さな目標でも、続けていくうちに「もう少しやってみよう」という気持ちが自然と湧いてくるでしょう。
データに基づいた科学的アプローチ
本書の特徴は、単なる精神論ではなく、200万人以上のユーザーデータに基づいた科学的なアプローチを提案している点です。
例えば:
- 5分でできる目標にすると、成功率は3.13倍
- 適切なリマインダーを使うと、成功率は4.47倍
- 1日でもサボると、それを境に二度と行動しなくなる人は69.1%
このようなデータは、「なぜこの方法が効果的なのか」を客観的に示してくれます。感覚的ではなく、事実に基づいた方法論だからこそ、信頼性が高いのです。
実践のためのステップバイステップガイド
では、実際にこの「継続する技術」を実践するためのステップを紹介します。
ステップ1:継続したい行動を決める
まずは、あなたが継続したい行動を1つ決めましょう。「勉強」「運動」「読書」など、具体的な行動を選びます。
ステップ2:すごく小さな目標を設定する
次に、その行動の「すごく小さな目標」を設定します。準備時間も含めて5分以内で終わる内容にしましょう。例えば:
- 勉強:1ページだけ読む、1問だけ解く
- 運動:腕立て伏せ5回、スクワット10回
- 読書:1ページだけ読む
- 片付け:1つだけ物を元の場所に戻す
ステップ3:リマインダーを設定する
その小さな行動を思い出すためのリマインダーを設定します。
- 既存の習慣に紐づける(例:歯磨きの後に腕立て伏せ)
- 環境にヒントを置く(例:目につく場所に教科書を置く)
- スマホのアラームを設定する
ステップ4:最低限の行動を決める
忙しい日や体調が悪い日のための「最低限の行動」も決めておきます。これは通常の小さな目標よりもさらに小さいものです。例えば:
- 勉強:1行だけ読む
- 運動:深呼吸を3回する
- 読書:本を手に取って1文だけ読む
ステップ5:記録をつける
行動した日には、カレンダーに○をつけるなど、視覚的に記録を残しましょう。連続した○の列を見ることで、モチベーションが高まります。
ステップ6:例外を作らない
「今日だけは特別」という例外を作らないことが大切です。どんなに忙しい日でも、最低限の行動だけは必ず行いましょう。
最後に本の中で印象に残ったシーンを引用します
だから僕たちは行動し続けたい。それは、小さなことでいいんだ。誰かと比べる必要もないし、理想に到達することが重要なんじゃない。僕たちに必要なのは、たとえ少しずつであろうとも、自分の決めた方向に向かって進んでいるという実感なんだ。
だから、僕たちには具体的な技術が必要になる。絶対に諦めないみたいな精神論ではなくて、忙しい現代に生きる弱さを抱えた人間が、それでも行動 を続けるための具体的な技術が。
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