【感想】断る力

断る力

読書 感想

断る力

著者: 勝間和代

ジャンル: 自己啓発

本の要約

『断る力』は、「断ること」の大切さを説いた本です。特に、時間という限りある資源をどう使うかを考え、無駄を省いて自分の得意分野に集中するためには、「断る力」が必要だとしています。上司や友人、家族など、周囲の人たちからの要求に対して、どこまで受け入れるかは難しい問題です。ですが、むやみに相手に合わせすぎると、自分の時間がなくなり、結果として生産性が落ちてしまうこともあります。

例えば、仕事で「同調圧力」を感じることは多いですが、その圧力にすべて応じると、相手に依存されてしまい、後から断ることが難しくなるケースがある、と本書は指摘しています。自分の人生の時間を守るためにも、「断る力」を身につけて、効率よく自分の時間を管理することが大切だと勝間さんは強調しています。

この「断る力」を持つことで、無駄な仕事や人間関係に縛られず、より自分の才能や強みを発揮できる環境を作り上げることができるというのが本書のメインメッセージです。


印象に残ったシーン

本書では、人生には大きく分けて2つの戦略があるとしています。それは「リスク・ミニマイズ(最少化)戦略」と「リターン・マキシマイズ(最大化)戦略」です。

リスク・ミニマイズ戦略は、できるだけリスクを避けて大失敗を防ぐアプローチです。日本の教育システムや社会の多くは、こちらを推奨している述べています。一方で、リターン・マキシマイズ戦略は、リスクを覚悟の上で、将来の大きな成功を目指すアプローチです。

著者は、「本当に大きな成果を出したいなら、時には嫌われるリスクを受け入れてでも、リターン・マキシマイズ戦略を取るべきだ」と書いています。この考え方は、特に「断ること」を恐れず、自分の成功に集中するための勇気を与えてくれるシーンとして印象的でした。


結論

『断る力』は、現代社会で生きる私たちにとって非常に実践的な本です。多くの人が感じる「断ることの難しさ」を乗り越えるための考え方や実践的なヒントが詰まっています。特に、仕事や人間関係で無理に相手に合わせてしまう傾向がある人にとっては、この本を読むことで、無駄な負担を減らし、効率的に自分の時間を使えるようになるでしょう。

「断ること」に対する罪悪感や恐れを克服し、より自分らしく生きるための「断る力」を身につけることが、成功のカギになると本書は教えてくれます。


おすすめ度: ★★★★

自己成長を目指している人にはぜひ読んでほしい一冊です。実際の場面でどうやって断るかという実践的なアドバイスが豊富で、読んだ後には自分の考え方が少し変わるかもしれません。


この本をおすすめしたい人

・仕事やプライベートで「断ること」が苦手な人

・無駄な仕事に振り回されていると感じている人

・自分の生産性を高めたい人

・人間関係でストレスを感じている人

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