鹿児島 寿蔵(かごしま じゅうぞう)
1898~1982年 福岡県出身。昭和期の人形作家、歌人。紙塑人形の創始者。
少年時代より作歌に志し、1920年に「アララギ」に入り、島木赤彦に師事する。島木赤彦没後は土屋文明に指導を受ける。歌風 は「アララギ」の写生写実の手法を受け継いで、丹念な詠み方である。1941年には『潮汐』『新冬』の2歌集を続けて出し、歌人としての位置を確立させた。
また、紙塑人形の創始者でもあり、1961年には紙塑人形の重要無形文化財保持者の指定を受ける。いわゆる人間国宝になった。
ねがひたる一世はつひにかすかにてわらべごころに人像つくる 『新冬』
渚よりたえず吹きあがる潮の泡日かげる崖の根にたもつ見ゆ 『潮汐』
うつしみの顕しきいきのかかるまで百済仏に近よりにけり 『茉莉花』
人形といふものは何やうやくに老の遊びのきびしさを知る 『古代祭場』
撮影ろいち
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