今日は、管理栄養士の安中千絵による著書『1日3杯のコーヒーが人を健康にする』をご紹介します。
■ はじめに
「コーヒーって体に悪いんじゃない?」
「胃が痛くなりそう…」
そんな心配、実は間違いかもしれません!
最新の医学研究で、コーヒーには私たちの想像以上の健康効果があることが分かってきました。特に注目すべきは、1日3杯という適量でもたらされる様々な効果です。
■ 意外と知られていない!女性に嬉しいコーヒーの便秘改善効果
女性の大きな悩みの一つである便秘。実は、コーヒーが強い味方になってくれるんです!
研究によると、1日1~5杯のコーヒーを飲む人は、まったく飲まない人と比べて便秘になりにくいことが分かっています。特に注目すべきは、日本の若い女性(18~20歳)1,705人を対象にした大規模調査。コーヒーをよく飲む人ほど便秘に悩まされにくい傾向が明確に示されました。
ただし要注意!1日6杯以上の過剰摂取は逆効果になる可能性があります。また、意外なことに日本茶や中国茶は、むしろ便秘を助長する傾向があるそうです。
■ 生活習慣病予防の強い味方
特に女性に朗報!コーヒーには糖尿病予防効果があることが分かっています。なんと1日3~4杯の摂取で、糖尿病リスクが約4割も減少するというデータが!
さらに興味深いのは、カフェインレスコーヒーでも同様の効果が確認されていること。つまり、夜でも安心して飲めるカフェインレスコーヒーでも健康効果が期待できるんです。
■ 「胃に悪い」は大きな誤解!
「コーヒーは胃に悪い」というのは、実は科学的根拠のない俗説でした。
亀田総合病院による約8,000人の日本人を対象にした大規模研究では、
・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍
・胃食道逆流症
・非びらん性胃食道逆流症
これらの上部消化管疾患とコーヒー摂取には関連がないことが証明されています。
むしろコーヒーは胃酸の分泌を促して消化を助けるという、プラスの効果があることも分かってきました。
■ メンタルヘルスへの意外な効果
現代社会で増加しているうつ病。実は、コーヒーには予防効果があるかもしれません。
研究によると、1日4杯以上のコーヒーを飲む人は、うつ病になるリスクが約2割も低下するそうです。さらに、自殺リスクの低下にも関連があることが報告されています。
■ その他の驚きの健康効果
・肝機能の改善
・痛風リスクの低減(カフェインレスでも効果あり)
・全死亡率や心臓病による死亡率の低下傾向
■ 健康的なコーヒーライフのための3つのポイント
- 適量を守る:1日1~5杯が目安
- 時間帯を考える:就寝前は避ける
- 品質にこだわる:良質なコーヒーを選ぶ
■ 誤解を解く:宿便について
医学的に「宿便」という概念は存在しません。「便が腸にこびりついて毒素を出す」といった説は科学的根拠のないものです。断食や腸内洗浄で腸内環境が改善されるという考えも、現代医学では支持されていません。
■ まとめ:コーヒーとの付き合い方
コーヒーは決して「悪者」ではありません。むしろ、適切に摂取することで様々な健康効果が期待できる、私たちの味方なのです。
1日3杯程度の適度な摂取を心がけることで、便秘予防、糖尿病予防、うつ病予防など、多くの健康効果を享受できます。ただし、過剰摂取は逆効果になる可能性があるので、適量を守ることが重要です。
最後に気づきとなった本文を引用させていただきます。
コーヒーを飲む人たちは糖尿病リスクが下がるという結果が得られました。特にこの傾向は女性で強く、また1日3~4杯で4割糖尿病リスクが減少しています。
医学的には宿便というものは存在しません。便が大腸にこびりついて離れず、 これが毒素を出してがんの原因になる、などといった話は全くのウソです。
コメント