訪問看護とは?費用・内容と利用の全知識!

自宅で受ける専門的な医療ケア「訪問看護」

訪問看護

訪問看護

高齢化が進む日本において、在宅で安心して療養生活を送るために欠かせないサービスが「訪問看護」です。訪問看護は、医師の指示のもと看護師や保健師、准看護師などの専門職が自宅や施設を訪問し、医療的ケアや生活支援を提供します。

身体的なケアだけでなく、精神的なサポートや家族への相談支援も含まれ、利用者一人ひとりの状態に応じたきめ細かな対応が特徴です。さらに、訪問看護は介護保険と医療保険の両方で利用できるため、多様なニーズに対応可能です。

訪問看護とは?

訪問看護は、医師の指示に基づき専門資格を持つ看護職員が自宅や老人ホーム等へ訪問し、医療的ケアを中心に生活支援・健康管理を行うサービスです。

対象者

  • 要介護認定を受けた方(要介護1~5)
  • 医療ニーズがある方(病気・障害等)
  • かかりつけ医から訪問指示が出ている方

主なサービス内容

  • バイタルチェック(血圧・脈拍・体温測定など)
  • 病状観察・症状管理
  • 排泄介助・入浴介助・清拭・洗髪など身体ケア
  • 在宅酸素管理・カテーテル管理・ドレーンチューブ管理
  • 床ずれ予防と手当て
  • リハビリテーション支援(理学療法士等連携)
  • 認知症ケアと事故防止対策
  • 精神的サポートと家族相談支援
  • 在宅での終末期ケア(看取り)

利用方法と流れ

  1. かかりつけ医から訪問看護指示書発行
  2. ケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談し調整依頼
  3. 訪問看護ステーションとの契約締結
  4. 看護計画作成後、定期的または必要時に訪問開始

費用目安(2024年4月改定後)

訪問時間利用者負担額(1割負担の場合)備考
20分未満約310円訪問看護ステーションから
30分未満約463円
30分以上1時間未満約814円
1時間以上1時間30分未満約1,117円

※病院や診療所からの場合は異なる料金体系となります。

加算制度について

2024年度改定では以下の加算項目が新設または見直されました。

  • 初回加算(Ⅰ)(Ⅱ):退院当日など緊急性高い初回訪問への評価強化
  • 24時間対応体制加算:夜間緊急対応体制整備への報酬加算
  • 遠隔死亡診断補助加算:ICT活用による死亡診断支援評価
  • 口腔連携強化加算:口腔ケア連携推進への評価加算

これらは質向上と持続可能性確保に向けた重要施策です。

多職種連携の重要性

在宅療養には医師やケアマネジャー、理学療法士など多職種との連携が不可欠です。情報共有や役割分担によって総合的なケアプランを作成し、一貫した支援体制構築を目指します。

 アクションプラン提案

まずは地域包括支援センターまたは市区町村窓口へ相談し要介護認定申請を行います。その後、

  1. 主治医へ訪問看護指示書発行依頼
  2. ケアマネジャーとの面談で希望内容確認
  3. 訪問看護ステーション選択および契約締結
  4. 看護計画作成後、初回訪問スケジュール調整
  5. 定期的なモニタリング実施と計画見直し
  6. 家族も巻き込み情報共有と精神サポート推進

これら段階的手順なら安心して質高いサービス活用可能です。

課題指摘と改善策

現状では人材不足による質低下、地域格差問題、高齢者増加による需要過多など課題があります。

【改善策】

  • 処遇改善による人材確保強化
  • ICT活用による効率化推進
  • 地域包括ケアシステム強化
  • 利用者負担軽減策検討

など多角的施策展開により改善可能。また利用者側も早期相談開始、自助グループ参加等主体的対応推奨されます。

 

まとめ

訪問看護は自宅で安心して高度な医療ケアを受けられる貴重なサービスです。制度理解と適切活用で本人・家族双方の負担軽減につながります。一方課題も多いため行政・地域社会との協力強化と私たち自身も積極的情報収集・相談行動が重要です。

 

参考文献URL

厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187998.html
Nurses Works https://nurses.works/column/article/visiting-nurse-fee-guide/
カイポケ https://houkan.kaipoke.biz/magazine/addition-subtraction/emergency.html

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