江戸雪(えどゆき)
江戸雪(えどゆき)は、1966年大阪府生まれの歌人です。「塔」短歌会に所属し、現代歌人協会の会員でもあります。江戸雪の作品は、その鋭い観察眼と独特の感性で知られ、日常の中に潜む美しさや悲しみを鋭く捉える力があります。彼女の短歌は、読者に共感を呼び起こし、心に深く刻まれるものが多いです。特に、現代社会の複雑な感情や人間関係を描写することに長けており、読む者に新たな視点を提供します。江戸雪は、多くの短歌集を発表しており、その中には数々の賞を受賞した作品も含まれています。彼女の活動は、日本の短歌界において重要な位置を占めており、若い世代の歌人たちにも多大な影響を与えています。彼女の短歌は、シンプルでありながらも深い意味を持ち、読み手に強い印象を残します。江戸雪は、これからも日本の短歌文化をリードし続ける存在として、多くの人々に愛されることでしょう。
江戸雪(えどゆき)短歌
雨はやみたとえばひとの声のするくろい受話器のような夕闇 『百合オイル』
浮草のあおさつめたさ広がりて日傘まわせば陽がとびちるよ
思い出を確かめながら渡る橋バックシートにCDなげて
今夜わたしは桔梗の声で話すからキャッチホンは無視してください
にわたずみの底光りたりスカートのなかにわたしのサワンは泳ぐ
肺魚へと進化してゆく一瞬が湯にとじこもるわたしにはある
真っ暗なみちしお 花を挿しすぎた花瓶のように君は立ちたり
口シア猫のあおさで抱けば抱きかえす君のにおいは君のかたちだ
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