尾崎左永子(おざきさえこ) 古典~現代短歌 2020.09.04 尾崎左永子(おざきさえこ) 1927年11月5日~ 東京出身。歌人。 戦争に失ひしもののひとつにてリボンの長き麦藁帽子 『さるびあ街』 冬の苺匙に圧おしをり別離よりつづきて永きわが独りの喪 ゆくりなく放たれし赤き風船が雲に近づきながらかがやく 昏くらむまで降り積む雪に紛れゆき還らぬものを過去すぎゆきという 『土曜日の歌集』 五月は喪服の季節といへり新緑の駅舎出づればまぶしき真昼 『彩を転』 鎌倉は夕ぐれはやし柳小路しぐれて遠き黄の灯あかるむ 『春雪ふたたび』 撮影ichiro
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