古来から多く詠われてきた【雨】の短歌!

雨にぬれた躑躅

雨にぬれた躑躅

雨の言葉

雨に恵まれている日本は、雨に特別な感情を抱き培われてきました。

四季のうつろいとともに変化する雨のつく言葉は約1200語もあるそうです。雨は文学作品の題材にも描かれ、詩歌にもうたわれてきました。

短歌にも五月雨、しぐれ、など美しい言葉もあれば、長雨といった鬱鬱とする言葉もあります。

雨にまつわる短歌を集めてみました。

 

雨にまつわる歌

花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせ 小野小町

むらさめの露もまだひぬ真木の葉に霧たちのぼる秋の夕暮 寂蓮

稀に見る人は親しき雨具して起重機の上に出でて来れる 土屋文明

ばらがきを明るい雨が通りすぎるなにもかもみんな単純にかへれ 加藤克巳

血と雨にワイシャツ濡れている無援ひとりへの愛うつくしくする 岸上大作

雨の中に仰ぎ見る一五五五号室いのちせまりて妻ねむる部屋 清水房雄

夢殿をめぐりて落つる雨しづくいまのうつつは古の音 佐藤佐太郎

ゼラチンの菓子をすくえばいま満ちる雨の匂いに包まれてひ とり 穂村弘

この寒き輪廻転生むらさきの海星に雨のふりそそぎをり 小中英之

 

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