【感想】50歳から始める脳老化を防ぐ 脱マンネリ思考

50代

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『50歳からの脳老化を防ぐ 脱マンネリ思考』 和田秀樹 著

50歳を過ぎると誰もが抱く仕事やお金、健康への不安が、実は脳の老化に深く関係していることを教えてくれます。特に意欲を司る「前頭葉」は40~50代から萎縮し始め、その衰えが意欲低下や不安感、さらには認知症リスクを高めます。前頭葉は新しいことに挑戦する際に活発に働くため、日常生活でマンネリ化を避け、新たな体験に積極的に取り組むことが重要です。本書は「もう50」ではなく「まだ50」と捉え直し、決めつけや変化を嫌う思考のクセを見直すよう促します。定年後も心身ともに健康で楽しく生きるためには読書力や行動力を鍛え、親との関係も見直すことが大切だと説きます。50代はメンタル面でも危機的な時期ですが、本音で生きることで人生後半を軽やかに羽ばたけると導いています。

この記事を読むことで得られること:
・脳の老化が意欲や不安感にどう影響するか理解できる
・前頭葉の働きを活性化させる具体的な思考法と生活習慣がわかる
・定年後も健康で楽しく過ごすための心構えや行動指針が得られる
・マンネリ思考から脱却し、新しい挑戦への一歩を踏み出せる勇気が湧く
・メンタル面の危機管理と本音で生きる重要性について学べる

 

【気になった文章】

『ほとんどの新しい出会いは偶然に生まれることが多いからです。自分で本を読んで、この分野だと気づくより、何気なくやってみたらとか、ふと興味がわいたので、という偶然の出会いの方が多い気がします。』

 

【上記の本文の感想とこれからの行動】

私自身も精神的に追い詰められていた時期に、ふとしたきっかけで花や植物の写真撮影を始めました。当初は何となくスマホで撮っただけでしたが、それが続いて今では1万枚近い写真になりました。元々写真や花には興味がありませんでしたが、「なんとなく始めてみた」ことで新しい世界が開け、副業にも繋がっています。この経験から、「まず手当たり次第に試してみる」という柔軟な姿勢こそ大切だと感じました。また過去に好きだったことや子供時代の趣味にも改めて挑戦してみたいと思います。この本のおかげで「まだ50」という前向きな視点と、新しい挑戦への勇気を持てました。

 

【まとめ】

中高年世代に向けて脳科学的根拠と実践的アドバイスを融合させた貴重な一冊です。前頭葉という意欲や判断力に関わる部位の萎縮によって起こる心身の変化を理解し、それに対抗するためには日常生活で新しい刺激や挑戦を積極的に取り入れることが不可欠だと教えてくれます。特に「まだ50」と捉えるマインドセットは、多くの人々に希望と活力を与えるでしょう。また、本書ではメンタルヘルスにも触れ、精神面で迎える危機への備えとして読書力や行動力、親子関係見直しなど多角的なアプローチも示されています。

厚生労働省によれば、日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳(2020年データ)ですが、その後半20年余りを充実して過ごすためには健康だけでなく精神面も重要です。和田氏の提唱する「脱マンネリ思考」は、そのための日常的な習慣改善として非常に有効です。この本は単なる理論書ではなく、読者自身の日常生活へ具体的変化を促す実践書として価値があります。

 

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