【感想】『あなたはあなたが使っている言葉でできている』

夏の桜並木

夏の桜並木

『あなたはあなたが使っている言葉でできている』

著者: ゲイリー・ジョン・ビショップ

ジャンル: ビジネス・経済 / 自己啓発

本のあらすじ

『あなたはあなたが使っている言葉でできている』は、現状に不満や不安を抱えつつも、どう行動すれば良いのか分からずにいる人に向けた自己啓発書です。もしあなたが、「変わらない日常から抜け出したい」「一歩踏み出す勇気が欲しい」と感じているなら、この本があなたの手助けとなるでしょう。

著者のゲイリー・ジョン・ビショップは、米国に移住し存在論と現象学を数年間学んだ後、世界的な人材開発企業でシニアプログラムディレクターを務め、数多くの人々にコーチングを行ってきました。その豊富な経験を元に書かれたこの本は、まるで隣で語りかけてくるような温かい言葉で、読者を勇気づけ、行動へと導いてくれます。

本書は、読者が自分自身と対話しながら進んでいくような構成になっており、各章で大切なメッセージが伝えられます。以下に各章のテーマを簡単に紹介します。

  • 第1章: 最初に心に刻むべきこと
  • 第2章: 「私には意志がある」
  • 第3章: 「私は勝つに決まっている」
  • 第4章: 「私にはできる!」
  • 第5章: 「先がわからないからおもしろい」
  • 第6章: 「自分は思考ではなくて行動だ」
  • 第7章: 「私はがむしゃらになる」
  • 第8章: 「私は何も期待せず、すべてを受け入れる」
  • 第9章: 次はどこへ?

印象に残ったシーン

ツキのなさを嘆くのはやめよう。 ほかの人のせいにするのはやめよう。 外的要因や、状況のせいにするのはやめよう。 子ども時代や、育った環境のせいにするのはやめよう。 これが、この本の基本となる考え方だ。

 

道はこっちで正しいのだろうか。あとどれくらいで着くのだろう。体力はどのくらいもちそうだろうか。こっちかな。いや、この道かもしれない。 そして壁に行き当たると、旅路そのものに疑問が生じる。引き返す潮時かもしれない。 自分が上っているかも下っているかも、何割くらい来たのかもわからない。そんなとき、あなたを前へ進ませるものは一つしかない。 それはがむしゃらさだ。何が起ころうと動いて、動いて、動き続ける勢いだ。 「気分」は関係ない。不安や疑念に押しつぶされそうかも関係ない。 本当のがむしゃらさは、頼れるものがほかに何もなくなってはじめて感じられる。すべてをなくし、成功の見通しや希望がとっくに消え去ったとき、がむしゃらさは人を前へ進ませる燃料になる。

 

がむしゃらになるコツは、目の前の問題に集中すること。全神経を注ぐことだ

特に、「道はこっちで正しいのだろうか。あとどれくらいで着くのだろう。体力はどのくらいもちそうだろうか。」という一節は、自分が進むべき道に迷い、不安に駆られる瞬間を非常に的確に描写しています。しかし、著者はここで「がむしゃらさ」の重要性を説きます。たとえ先が見えなくとも、がむしゃらに動き続けることでしか道は開けないというメッセージが強烈に伝わってきました。

「気分」は関係ない、不安や疑念に押しつぶされそうでも関係ない、ただひたすらに動き続けることで、初めて本当のがむしゃらさが発揮されるという考え方には大いに共感しました。

まとめ

自分自身の限界を乗り越え、人生をより良い方向へと導くための強力なメッセージを持った一冊です。著者のゲイリー・ジョン・ビショップが伝える、言葉と行動の力は、私たちが抱える不安や迷いを乗り越えるための実践的なツールとなるでしょう。この本を読むことで、自分の内面と向き合い、新たな一歩を踏み出す勇気が得られることを願います。

おすすめ度: ★★★★★ (5/5)

この本をおすすめしたい人

  • 現状に不満や不安を感じている人
  • 自分を変えたいと強く思っている人
  • 自己啓発書に興味がある人
  • 一歩踏み出す勇気が欲しい人

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