【岡山巌】『1選』知っておきたい古典~現代短歌!

久留米ケイトウ

久留米ケイトウ

岡山巌(おかやまいわお)

1894年10月19日生まれ~1969年6月14日没 日本の歌人、内科医師。

広島県広島市で生まれ、東京帝国大学医学部を卒業後、医学博士の学位を取得しました。彼は六高(現:岡山大学)在学中から短歌を始め、「水甕」「連作」「自然」などの歌誌に参加しました。1931年(昭和6年)には、歌誌『歌と観照』を創刊し、人間と文学の相互創造を目指しました。

岡山は、1936年に歌集『思想と感情』を刊行し、その後、1938年には『帝都の情熱』を発表しました。同年、論文「歌壇の旧派化を救へ」を発表し、伝統的な短歌の形式に対し、現代の素材や表現を取り入れることを訴えました。この論文は、歌壇に大きな衝撃を与え、彼の革新的な視点が注目されました。また、1938年には評論集『現代短歌論』を刊行し、短歌における理論的な基盤を確立しました。

彼の医師としてのキャリアも多岐にわたり、東京鉄道病院で勤務した後、三菱製鋼診療所の所長や八幡製鉄本社診療所の顧問を務めました。彼の医療知識と文学的才能は、両者を融合させた作品にも反映され、彼の歌集や評論は後世に多くの影響を与えました。

岡山の最晩年には、彼の遺歌集『体質』が1971年(昭和46年)に刊行されました。この遺歌集は、彼の生涯を通じた思想や感情の集大成であり、彼の文学的な遺産として今も評価されています。岡山巌は、短歌革新の旗手として、また優れた医師として、日本の文化と医療に多大な貢献をしました。

岡山巌(おかやまいわお)短歌

地の軸や天にとどきて岩の峰肩ふれあひぬ雲も退きつつ

 

コメント