厚見王(あつみのおおきみ)
奈良時代の皇族・歌人。知太政官事・舎人親王の子とする系図がある。官位は従五位上・少納言。
厚見王は奈良時代に活躍した皇族であり、優れた歌人としても知られています。生没年は不詳ですが、彼は舎人親王の子とされる系図があります。官位は従五位上・少納言まで昇り、特に政治や儀式において重要な役割を果たしました。
749年、聖武天皇の時代に従五位下に叙され、その後、藤原宮子の葬儀で御装束司を務めました。また、伊勢神宮への奉幣使としても任命されています。757年には従五位上に昇進し、朝廷での地位を確立しました。
厚見王は『万葉集』に3首の歌を残しており、その詩才は高く評価されています。彼の歌は、古代日本の文化や人々の心を知る貴重な資料となっています。
厚見王 短歌
蝦鳴く神名火川に影見えて今か咲くらむ山吹の花 『万葉集』
朝に日に色づく山の白雲の思ひ過ぐべき君にあらなくに
万葉集
『万葉集』は約1300年前に詠まれた奈良時代までの歌の集大成。
20巻4516首からなる。最も古い歌は、仁徳天皇の時代のもので、最も新しいものは759年(天平 宝字三)正月一日の大伴家持の歌である。
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