半田 良平(はんだ りょうへい)
1887年~1945年 栃木県生まれ。歌人。
東京帝国大学英文科卒業。徴用ののち中学教員の教職に就き英語を教える。それより早くに中学生のころから作歌し、窪田空穂に師事。「十月会」に参加。1914年「国民文学」創刊と同時に同人となる。
歌集の他に『短歌新考』『芭蕉俳句新釈』アーサー・シモンズの翻訳などがある。
半田 良平 著作
1919年 歌集『野づかさ』 紅玉堂
1948年 歌集『幸木』
半田 良平 短歌
ウィーンより伝りきたるヒットラーの声をただ勇ましとのみ聴かず 『幸木』
蹶起せる青年将校らは三日経て反乱部隊となりをはりたり
口頭試問してゐる吾の拠りどころ崩るるごとき瞬間があり
この年ごろわが見ぬ雁がたたかへる兵らの上を飛ぶといふかな
蔑めるナチスドイツと防共協定をなさねばならぬ時いたれりや
みんなみの空に向ひて吾子の名を幾たび喚ばば心足りなむ
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