在宅介護を工夫して支えるために
元気な親を見ていると、介護のことを想像するのは難しいかもしれません。しかし、どんなに丈夫な人も、突然病気で倒れることがあります。老化が進んで介護が必要になることもあります。いつか介護が必要になった時に、トラブルが起こらないために心得ておきたいことをあげてみました。
困っている事を書き出し、介護の分担を決める
誰かが代表で介護をするというのは一昔前の話。
特に、少子高齢化の時代に入り、親の介護は家族や兄弟だけではなく、周りにいる親戚も含めて、みんなで関わる状況になってきています。
それでも、その中で介護のやりくりをするのは家族や近くに住んでいる子世代で、つい抱え込んでしまったり、周りの理解が得られずにトラブルが起こってしまうことがあるようです。
トラブルが起こらないためにも、本人の家族と兄弟を中心に家族会議を開くことは大切です。
家族会議は言葉でいうほど簡単に集まれないよね。特に兄弟。
同居はしていなかったけれど、暗黙の了解で長男である僕が受け持つことになったよ。自分の家族への理解や配慮は大変だった。
まず、介護の中心となる人を決めます。ただし、その人に介護を押し付けるのではなく、できるだけ分担して支えるために、主介護者が介護をする上で困っていることを書き出してみましょう。
行き当たりばったりだったな。
困っていることを整理し確認したら、その解決方法を話し合います。
例えば、通院の付き添い、家の掃除やゴミ出しなど、主介護者に代わって出来そうなことを分担します。
遠距離でも、資金援助や電話での悩み相談など、支える方法はいろいろあります。
分担して担当することが決まったら、それを記録しておくことも大切です。
姉が病院や役所の手続きを手伝ってくれた。弟は資金援助と付き添いなど応援してくれて、本当に助かった。
話し合いで解決しなかった不安や疑問は、担当のケアマネージャーに意見を求めてもいいんじゃないかな。
精神的にも金銭的にも支える
主介護者が働いている場合、親の介護の状況によっては仕事との両立が難しくなることがあります。では、仕事を辞めて介護に専念するのがいいかといえば、経済的に立ち行かなくなるというケースも少なくありません。
僕の場合は仕事を変えることしたよ。
収入も減ったし、子育てと教育費で悩んだな。
でも、後悔はないよ。
真剣に考えるところだね!
各家庭の環境によりますが、まず、仕事を辞めないことを前提にし、介護保険のサービスを使って、周りが支えながら介護を続けましょう。介護にはお金がかかります。親の年金や預貯金がどれくらいあるのかを、まず知っておくことが必要です。
負債があることも、大いにある。
金銭についても、主介護者が抱え込んだり、任せきりにするとトラブルの元になりかねません。できるだけオープンにして、介護保険サービスを使う時にそれで賄える場合は賄い、賄いきれない場合は資金的な援助をどうするかも話し合いましょう。
主介護者の介護に関わる労働についても、ねぎらいの意味を含めて報酬という考え方で支援をするのも一つの方法です。
何より大事なのは、気持ちでつながることです。周りがケチをつけたり、口出ししすぎないようにし、『ありがとう』『感謝』という気持ちで支えることが介護の基本です。
支えてくれた人皆さんに感謝です!
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