『失敗学のすすめ』書評:正解のない時代を生きる「千三つ」の考え方

失敗を乗り越えて新しいアイデアに向かって進む人

失敗は成功へのプロセス。千回のうち三回の成功を目指して。

『失敗学のすすめ』という本と、それに続く『新・失敗学 正解を作る技術』っていう本を続けて読みました。著者は畑村洋太郎です。東京大学の工学の教授で工学博士です。この2冊を読んだ中での気づきとしては2点です。

全ては良かったんですけれども、ここ数ヶ月の中で5本の指に入るぐらいの内容の本でした。やはり自分も失敗を重ねる中で、自分は最短の道で結果を出すっていうことを念頭に置きながらも、結果的にやはり失敗も多く、やっぱ遠回りするっていうことも多いです。

まず、日本の社会っていうのが1990年代初めまで、優等生、エリートの方が日本を引っ張っていて、例えば欧米の技術や成功例を真似して、日本に持ってくるというやり方でうまくいってきた。しかし、近年では正解のない時代ということで、0から1を生み出すという、日本人がどちらかというと苦手な時代に入ってきてるという話がありました。
エリートの大半が、決まっている答えをいかに早く効率的に導き出すっていうことが優等生という扱いであって、またその人たちがあらゆる仕事の中核や企業の中核についていたという歴史が日本にはあります。
ペーパーテストなどにおいて好成績でミスが少ない、そういった人を評価して、会社においても間違いを起こさない。また、欧米でうまくいったやり方を日本にそのまま持ってきて、日本に合わない部分を度外視して、欧米のものをそのままそっくり持ってくるっていう考え方が横行していました。また、それがうまくいっていたという時代があり、そういう人がいわゆる優秀な人たちという風に言われてきました。
これからは自分で試行錯誤しながら答えを導き出すっていう人が重用されるという時代に入ってきてるという、そういう内容でした。

私の個人的な今の経験とかからすると、教育界、学校の先生の世界も近いものと感じました。決まった答えのある中で、過去に実績がある、証拠のあるものを持ってきて、それを正解にするという。新しい考えに関してはもっともらしいことを言って反対する。それがさも優秀だっていう風になっている学校教育なんかもそうかなと。
新しいやり方とか子育ての方法とかも。
現在は違うかもしれないですが、私は自分の子には手を焼きましたけども、学校の先生は答えを常に持っていて、それが正解で、うまくいくかどうかわからないような、私のような考えを持つ親っていうのは、ものすごく敵対心を持つっていうか、嫌な親だったと思います。

こっちがうまくいかなければ、それ見たことかっていう風な考えにもなっていたかも知れません。私は感ずるに、答えがある、今までこういう実績がある、こういう証拠があるっていうものをそのまま適用する。それが正解とするっていうのは、私は教育者にそれをすごく強く感じました。

もう一つは千三つという考えです。
本文によると、何か新しいことをチャレンジする時になんと99.7%は失敗するという見方もあり、その成功率は0.3%、つまり1000分の3という考えがあります。
日本では『千三つ』という言葉があります。賭けに勝つ確率を見積もった時、せいぜい1000に3つくらいという意味です。
私はこの千三つという言葉で、千のうち3つぐらいしか本当のことを言わないというのを思い出しました。これは昔見た時代劇の『木枯し紋次郎』に、1000に3つしか本当のことを言わない女性が出てきて村人に信用されないっていう絵がすぐ連想されました。

実際にやはり私も失敗したくないですし、やることはうまく全て行きたいんだけども。実際やることは10に1つ、100に1つも何かうまくいかないなって。
1000回挑戦する中で3つぐらいしか成功しないんだという考えがをすることでモチベーションが上がりました。
闇雲に失敗のための失敗をするつもりはないですが、自分が何が試行錯誤する中で、1000回のうち997回は失敗するんだという気持ちでいると、とても心が軽くなったような気がします。

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